Introduction to quantum chemistry molecular modeling (DFT/MM)
量子化学分子モデリング紹介
- 量子化学分子モデリングとは、密度汎関数理論に基づく分子モデリングである。高機能の最新パーソナルコンピューターに搭載したSpartan B3LYP、6-31G*を用いて行う。以下、DFT/MMと表示する。
- DFT/MMは、ファンデルワールス力によって会合した分子の集合体の物理化学現象を検証する。その分子とは、有機分子(例えばベンゼンC6H6)、無機分子(例えば水H2O)、イオン種(例えばカチオンK+やアニオンI–)、ラジカル種(例えばヒドロキシルラジカルHO.)、3重項分子(例えば基底状態酸素3O2)である。
- DFT/MMは、例えば溶液、粉末等のアモルファス状態を構成する最小の分子構造体を明らかにする。反応する分子集合構系であれば、DFT/MMは、反応遷移状態、または、反応中間体の構造体を検証することになる。
- DFT/MMは、分子集合体の電磁波エネルギー吸収スペクトルク、すなわち、UV-Vis、NIR-IR-FIR、Raman、NMRを検証し、van der Waals会合体の平衡立体構造を検証・予見する。
DFT/MMの手順(Spartan Manual
- ファンデルワールス力によって会合した分子種は、構成する分子がファンデルワールス力が働く距離、3〜4Åに位置すれば、分子力学(molecular mechanic)法で簡単に求めることができる。分子モデリンソフト”Spartan”では,2〜3量体集合体の安定化構造はone-touch操作で求められる。
- そのvan der Waals会合構造のDFT/MMは、分子力学によって最適化した構造のエネルギー構造を検証することになる。そのエネルギー構造をsingle point energy(SPE)で求めたとする。その構造の安定性は、生成熱(Heat of formation)を求めることで判断される。
- さらに、van der Waals会合構造の最適化は、平衡構造体(equilibrium geometry)を計算することで求められる。その構造をEquilibrium geometry(EQG)で求めた構造とする。SPE構造と同じくその構造の安定性は、生成熱(Heat of formation)を求めることで判断できる。
- DFT/MMは、最も安定したEQG構造の電磁波エネルギー吸収スペクトル(UV-Vis、NIR-IR-FIR、Raman、NMR)与える。 UV-Visスペクトルに関しては、100nmとNIR領域の波長間でいくつかのλmaxとその強度が得られる。さらに,DFT/MMは、その最大吸収波長における分子軌道間の遷移を明らかにする
- NIR-IR-FIRとラマンスペクトルに関しては、4000cm-1から0cm-1のスペクトルが得られる。特に、DFT/MMで求められるIR-FIR領域の吸収スペクトルは、分子間振動として可視化され、その帰属を明確に知ることができる。
- DFT/MMの成功例は、添付の論文、解説書のリストを参考ください。